眼鏡男子の脳内デフラグ
「とりあえず、この機械の使い方を覚えようかな」
…………
「ね、教えて?」
…………
「どうぞ」と冊子を渡した
「?何これ??」
「取扱説明書です」
「ええ!?直接教えてよ」
「読んで分からなければ質問を」と言ってから
手元の本に視線を戻した
………………
………………
「秋山くん」
「……何ですか?」と、本を見たまま答えた
「分からないことがあるんだけど、
ちょっと、こっち見て」
「……見なくても答えられます」
「いいから!ちょっと見て!」
何なんだ
「どれですか?」
仕方ないので顔をあげた
「ね、この漢字が読めない」と冊子を出してきた
……………
「ここは図書室ですから、辞書があります。
それで調べて下さい」
くだらない事で、いちいち話しかけないでほしい
「冷たいな~」
じゃあ、帰ればいいのに
「辞書、持ってこようっと」と言って席を立った
………やっと静かになった