眼鏡男子の脳内デフラグ

ーー

「……暇だな~。全然人来ないじゃん」

「静かで結構じゃないですか」


「ね、秋山くんって……彼女は…いるの?」

急に話題を変える子だな


「…いません」

「ふーん……好きな子は?いる?」



「いたとしても、松井さんには言いません」

「だよね」と言いながら取扱説明書をいじりだした



ふと、一つの疑問が頭をかすめた


「質問があるのですが?」

「なに?」



「“好きな子”というのは“興味のある子”という意味でよろしいですか?」

「えーと、どうだろ?一緒かな?」


ふーん



「それなら興味のある子はいます」

「え?誰!?…………あ、でも教えてくれないよね」


「あなたです」

「えっ…」


「松井桜子という人間に興味があります」


それだけ言って視線を本に戻した


すると「ちょ、ちょっと、本探してくるね」と言ってどこかへ行ってしまった



落ち着きのない……


話しをするか
動いているかのどちらかだな




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