眼鏡男子の脳内デフラグ
「では」と本を差し出した
「よければどうぞ」
「えっ…」
「端末の使い方を覚えたご褒美です」
「ーーー…………あ、ありがとう」
本を渡したから手持ちぶさたになってしまった
「コレ、図書室のじゃない…よね?」
「私物です」
「そ、そっか。あーでも途中だったのにいいの?」
「3度目ですから」
「言い回しが難しいですから挫折しないように」
「大丈夫!頑張る」
「そう」
少しずつだが、この電磁波に慣れてきた
人間は慣れる生き物だからな
慣れたらきっと扱えるようになる
扱えるようになったら思いのまま