眼鏡男子の脳内デフラグ

それから一般生徒用の4人掛けの机と椅子に
向い合わせに座ってお昼を食べた


会話は相変わらず、実のない話ばかりで何の役に立たない情報ばかり

でも

なぜか

嫌じゃない




カラ…と窓を開けた

校庭が見える


「風、入ってくる?」と、彼女が僕の横に立った

「ええ」


「気持ちいいね」

「ええ」


「誰もいないね」

「ええ」


…………………


「何みてるの?」

「……空と校庭」


………………


「誰もいない校庭って哀愁を感じませんか?」

「え?」


「だからなのか、空にも哀愁を感じます」

「……………」



あの白い部屋から見える空と似ている



横にいる彼女を見た

「すみません。つまらない話ですね」


それだけ言って、再び校庭に視線を戻した
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