眼鏡男子の脳内デフラグ

はーーーと盛大に息をついた


座っている彼女の元に行く

「ケガは?」と聞いたが、下を向いたまま彼女は首を振るだけ


「見せて」と手のひらをみたら赤くなってた


「他に痛いところはありますか?」と聞いても、首を振るだけ




まったく、大ケガしなかったから良かったものの


「何をしてたんです?」

「えっ、と…」


フッと思わず笑ってしまった

「??なんで笑うの?怒らないの?」

だって

「そんなに、僕は怖いですか?」

「……ちょっと、だけ」


そんなにビクビクしなくてもいいのに



赤くなった手のひら


「あなたは女性なのですから、傷がついたりしたら未来の旦那様が泣いてしまいますよ?」


別に

“いつもはもっと意地悪”なんて言われた訳ではないけれど


「手当てしましょう」

「ちょっと、擦っただけだから大丈夫だよ?血も出てないし」



「じゃあ、休憩しましょう」



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