眼鏡男子の脳内デフラグ

「いいですよ」


タイピングは手元を見ずにキーボードを叩くこと

大事なのは

「できるだけ毎日、キーボードを触ると上達が早いです」

「うん」


カウンターの空いているスペースにノートパソコンを置く

座っている彼女の横に僕も座った


「キーボードを触ると少しだけ突起がある場所があるんですけど、分かりますか?」

「んん?」


えーと、どうしようか


「ちょっと失礼しますね」と彼女の手をつかんだ

「ココとココを触ると何か出てますよね?」

「あ、うん。分かった」


そこから手を置いて

「この手の位置がホームポジションです」

「なにそれ?」


「えーと、指は必ずこの場所に置いて
1文字でも打ったら家に必ず帰るんです」

「だから家の場所は覚えてください。そのための目印がこの突起です」


「指に家があったんだね」

「はい。人差し指も、中指も全部の指に家があります」


次は……

「そのままの位置で右手の人差し指から順に打ってみてください」

「え?」


あー口で説明するのは難しい…


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