眼鏡男子の脳内デフラグ

ーーバン!

突然、扉の開く音がした


「松井!!」

彼女の手が一瞬ビクッとした


「………なに?」


この人は…

「何?じゃねえよ。今日から委員だぞ」

「ええ!?」


そうだ。学級委員でした


「今日からなの?」

「そうだよ。早くしろ」


「…………うん」と言ってキーボードから手を離した



彼女は立ちあがってから

「…行ってくるね」と小さな声で言った


相当、嫌なのか
急に笑顔が消えた


「無理はしないでくださいね」

「うん」


もう少しだけ、彼女の不安を払拭したかったけれど

いい言葉が見つからなくて

グズグズしてたら



「松井」


急かされてしまったので言えずに終わってしまった

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