眼鏡男子の脳内デフラグ
再び歩きだす
「松井さん、委員で困ったことがあったら
教えてください」
「え?あ、うん」
「約束ですよ?」
「?…うん、分かった」
「電話でもいいし、夜でもいいですからね」
「うん……でも、急にどうして?」
あー
「同じクラスですし…手伝いは多い方がいいかと」
「そうだね」
駅の改札の前で手を離した
そこを抜けて階段に差し掛かった時だった
―ジリリリ
「あ」
彼女は階段を1つ飛ばしで走った
中腹くらいで後ろを向いて
「早く!電車来たよ!ドアがしまっちゃう!」
………………………
どうする?
「……お急ぎでしたら、先に行ってください」
できるだけ早く歩かないと
彼女は中腹で待っててくれた