眼鏡男子の脳内デフラグ
カウンターで作業をしていたら
2人はやってきた
「お疲れ様です」と、まずは社交辞令した
「なんで、ここでやるんだよ?」
「まあまあ」と松井さん
「あっちの席に行こうぜ」と言い出したので
「よければ、こちらの部屋を使ってください」と
カウンターから奥の部屋を教えた
「なに?この部屋?」
「…司書の部屋です。
一般生徒は入れませんから邪魔されませんよ?」
「ふーん。松井、行くぞ」
引っ掛かりました
まずは
“邪魔されない”というワードで誘導し
“図書室”と“委員”をリンクさせる
リンクさせることで、
僕が委員に関わることを自然な流れに持っていく
そのための伏線として
前回の“僕も手伝う”という発言が生きるはず
司書の部屋はカウンターの後ろにあるので、
何をしているかもすぐに分かりますしね
ドアもありますし、ある意味密室ですから
野口にとっては好都合と思うかもしれません
………念のため、言っておきますが
僕は別に野口をどうこうしようとは思ってませんよ?