コンビニ砦の戦い(仮題)

僕は声を出さずに手を上げてピースサインを出したがその手が震えているのに気づかれなければ良いがと思った。



敵は一人か二人だろう。川から矢を放っているだろうか?それとも近くに来てるのだろうか?


僕は周りを注意深く観察したが、分からなかった。


真正面に人影が見えた。


え!?前から来るのかよと焦るが大柄な迷彩服を着た男が弓を持ち走って来ていた。


距離にして五メートル四メートル男が止まりゆっくり弓を構えた。


しかし、男の顔に石が当たり一瞬怯むのが分かる。


「今だよ!」


こと美ちゃんが石を投げつけたようだ。


僕は自然に弓を構えて放った。


男の右足を狙ったが右の腰に刺さる。


男は焦りながらもな何とか体勢を立て直して再び弓を構えようとしたが、僕の方が早く今度は右足に刺さった。



男が倒れたのを見るとこと美ちゃんが走って来て逃げようと言った。


動いてる時は何故か落ち着けていたが、こと美ちゃんの手を取ると自分の手が小刻みに震えているのが分かる。


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