コンビニ砦の戦い(仮題)
山の中を歩いていると木の上がガサガサとなったので山本さんと僕は弓を向けた。
「僕ですよ!」
今宮君が迎えに来たようだった。
木からすっと降りた。
猿のように身軽なのに今更ながら驚く。
「もう少し先に平地になった所があってそこなら周りが見えやすいのでそこにとりあえず皆で集まるっていうのはどうですか?」
山本さんに今宮君が聞いた。
山本さんは、そうだなと頷いた。
しかし、今宮君の体力と運動能力は大した物だった。
今宮君は偵察しながら先に行ってるからと早足で行ってしまった。
それから一時間程歩くと広くはないが、木が少ない平地に着いた。
皆が色々な道具を持って穴を掘っている光景を見て山本さんが呟いた。
「塹壕か。今宮君もやるなあ。」
ゲツジンからの襲撃に備えて塹壕を掘っていたのだ。
主に今宮君と井上ちゃんが穴を掘っていた。
三川君は汗をかいてへたりこんでいる。
僕達四人も着いて少し休むと木の枝や鉄パイプを使ってる塹壕を掘りを手伝った。
塹壕は全部で四つで三つを主に使って一番広くて深い塹壕をもしもの時の為に残す事にした。
「もしもの時って何ですか?」
僕は怖くなって山本さんに聞くと山本さんは素っ気なくこれは有る意味戦争だぞとだけ答えた。