コンビニ砦の戦い(仮題)

井上ちゃんと僕の過去を知ってるからあんな笑いを残して行きやがってと僕は腹の中でクソオヤジめと思った。


しかし、ドスンドスンという音は続いた。


多分何処か上から大きな石でも投げてるのだろうと思うが当たってしまっては、たまったものではなかった。


僕は首だけそっと出しこちらに何かが飛んできたら井上ちゃんと避けようと思ったが、井上ちゃんから中に引っ張り込まれた。


井上ちゃんは、真面目な顔をしてリュックを頭に載せてそれを括っていた。


僕の頭にも僕のリュックを載せると紐で括り始めた。


「ヘルメットの代わりよ。カッコ悪いけど仕方ないでしょ。」


確かにいきなり頭に何かが落ちて来たら致命傷になる。

僕は、またそっと首を出しながら様子を見た。


目の前にボーリングの玉位の石が落ちてきてびっくりした。


次はそれより数メートル先の何もない場所にもっと小さな石が落ちて来た。



今宮君が素早く僕達の塹壕に来ると僕達の格好を見てそれは良いですねと笑わず言った。


他の人にも勧めましょうと言うと今の状況を話し始めた。



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