コンビニ砦の戦い(仮題)
三川君を見てると永遠に変わらないのかも知れないなと思えた。
この事が起こる前にもこういうタイプは沢山いたような気がする。
いくら歳を取ってもいくら状況が変わっても変われない人間はいるし変わろうとする意志がない人間は沢山いる。
何処かで自分自身を正当化して生きているのだろうと思える。
僕もこの事が起こる前までは、そちら側の人間に近い所があったなと今では思える。
しかし、僕は何時も現状に焦っていたし自分自身を正当化しながらもそりゃ違うよなと心の隅で思っていた。
三川君にはそりゃ違うよなという自分自身を客観視出来ない部分があるのだろうと思えるのだった。
可愛そうな人と言うより今は、とにかく少しでも役に立ってくれよという気持ちが強かった。
三人の帰りが遅いので樋口さんが、私も見てくるからと言ったが井上ちゃんが、内田君の傷を見られるのは樋口さんなんだから私が行きますと言い出て行った。
「随分変わったよね。良い女になったね。」
と樋口さんが、呟いた。
確かにそうだなと思った。
樋口さんは煙草に火をつけると僕にも勧めた。
こういう時は煙草を無性に吸いたくなるのだ。
待ってる時間が永遠に感じ始めたが、何とか無事で居てくれてと願う。