コンビニ砦の戦い(仮題)
灯りは山の中腹辺りで小さく光っている。
何の灯りか分からないが時々それが微かに動いているのは分かる。
「他に生き残りがいるのか?それもこんなに近くにか?」
「近いと言えば近いけど道路がひどい状態でどうやって彼らにコンタクト取るの?」
山本さんの言葉に樋口さんが冷静に返した。
山本さんが焚き火の中から火のついた大きめの木を山に向かって振り始めるとこと美ちゃんもそれに習って同じ事を始めた。
最後には皆が木を持って振った。
暫くそうしていると火が消えそうになり山本さんは僕に声をかけると裏の川に降りて行き薪になりそうな物を集めて二人で戻る。
しかし、さっきの灯りの方を見ると真っ暗になっていて何も見えなかった。
さっき突然灯りは消えたと渡辺さんが疲れた表情を浮かべて僕らに教えてくれた。