コンビニ砦の戦い(仮題)
木本さんが、ここまで活躍してくれるとは正直思ってなかった。
僕達はとにかく準備に終われた。
数ヶ所に落とし穴も掘った。
相手が引っ掛かるか分からないが、やらないよりは、ましだろうと思われた。
塹壕も深く広く堅牢になった。
弓矢の数も増えたし鉄パイプの加工もした。
防具も雑誌を集めて戦闘前には簡単に着けられるように工夫した。
頭には防寒頭巾のような物を被る事にしたが、これは、こと美ちゃんが全員の分を縫った。
三川君は相変わらずだったが、今宮君がどんどん怒ったり殴ったりして使っていた。
今宮君は怒ったり殴ったりしたくは無かっただろうが、何とか皆の反感を三川君が買わないように配慮しているようだった。
皆、頑張ってるが後せめて五人いたらなあと山本さんが呟いた。
樋口さんが、その言葉を聞いて久しぶりに山本さんの股間を蹴って怒る。
「後せめてとか言わないのよ!この人数で出来るだけの事をしてるんだから。
相手は強いって言われてるけど弱いかもよ。
それにね。あなたが、そう言うと皆がそうだなと思うでしょ。
全体の士気が、落ちるでしょう。
嘘でも俺達だけで大丈夫だと言えないの。」