コンビニ砦の戦い(仮題)
木本対ゲツジン

それから三日ほどは、ゆっくりした日々が続いた。

もちろん準備は続けていたが、山本さんが余り無理をさせなくなった。


「したい事があったら今のうちに言えよ。出来ることならなるべくさせてやるぞ。」


そんな事まで言い出したのには驚いた。


山本さんの中で次の戦闘が激しい物になり死ぬ事も充分あり得ると思っているのだろう。


死ぬ前にしたい事が有ればという風に僕には聞こえて来てしまう。


考えすぎなんだろうか?山本さんは少しでも今のうちにゆっくりして貰う方が後に良いと考えてるのかも知れないが。


ゆっくりしてはいたが、やはり皆動いていた。


それぞれで考えて行動していた。


僕は塹壕の周りに石を積もうと大きめの石を何度も運んでいた。


塹壕の前面が障壁のようになるように積んだ。


なかなか、丁度良いサイズが無くて林の中にも入る。



林の中で竹を刈ってる井上ちゃんにばったり会った。


二人きりで会うのは久しぶりな気がして僕は照れてしまいどうせやるなら皆の塹壕にやろうかと思ってねと話した。



もうほとんどの塹壕にそれが出来ていて皆からも評判が良かった。


井上ちゃんは、笑いながら弓矢だけで無くて竹槍よと言って切った竹を持ってえい!と突くふりをした。


確かに鉄パイプで殴るだけで無く竹槍が有れば少し離れてても相手を倒しやすいかも知れない。


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