コンビニ砦の戦い(仮題)
早速こと美ちゃんは、全体が一番観察しやすい場所を探し始めた。
まだ細い背中には弓矢の道具を担いでいたし腰には鉄パイプを入れていた。
その姿を見ると僕は、よしと気合いを入れ直した。
昼間は準備もしていたし弓の練習もした。
特に木本さんは、最後の追い込みとばかりに弓の練習をしていた。
上達ぶりに皆が驚いていた。
僕とほぼ同じ位の腕になっていた。
元々運動神経が、良いからだろう。
井上ちゃんも僕と二人でかなり練習したお陰で樋口さんと同じか樋口さんを少し抜いたのではと思える程になった。
樋口さんは、弓の練習もしたが山本さんと接近戦での格闘の練習をしていた。
山本さんは、皆の様子を見ながらも時間が有れば樋口さんに付き合っていた。
しかし、山本さんの練習は女だろうと容赦がなく樋口さんは、かなり追い込んだ練習をしていた。
こと美ちゃんは皆色々出来て狡いなあと言いながらも双眼鏡を固定する道具を木で作って弓を削っていた。
固定はしても五分に一回は自分自身で持って周りを観ていた。
今宮君と三川君は色々な雑用をこなしていた。
三川君は相変わらず怒られてばかりだったが、もうそれが当たり前の光景になってしまっていた。
皆がそれぞれの役割を果たしていた。