コンビニ砦の戦い(仮題)
「僕は、とにかく自分自身の能力で皆さんをいかに守るかを考えますよ。」
今宮君が、突然真面目に話し出した。
皆がそっちに注目する。
「こういう言い方は、かっこつけやがってと思われても仕方ないけど皆さんに比べたら戦闘能力は高いんですからいかに皆さんが、生き残るかです。
何故かと言うと僕のような人間を迎え入れてくれて普通に話してくれて普通に接してくれてってそういうのって初めてなんですよ。
その恩に報いるのは自分自身の戦闘能力はフルに使って皆さんを守る事です。
もちろん一人では限界はあってもやれる所の更に先までやりますよ。」
「今宮君気持ちは分かったが君も限界だと思ったら逃げろ。
俺達は当たり前の態度をしてるだけだよ。
今まで偏見に晒されたのかも知れないけど、俺達みたいな人間はまだいるはずだよ。」
山本さんが、今宮君をそう言って諭したが、今宮君首を振った。
「人間が少なくなってるのに理解してくれる人がそうそう居るとは思えないですけどね…」
「とにかく気持ちは分かったから俺の気持ちも分かってくれよ。」
山本さんが、そう言うと今宮君はしぶしぶ頷いた。
夜塹壕に入っていると井上ちゃんが言い出した。
「今宮君も大変なんだね。それより私が見てたら山本さんが、死ぬ覚悟のような気がして気になる。そうじゃなければ良いけど。」
僕もそういう風に思っていたので暗闇で頷いた。