コンビニ砦の戦い(仮題)
今宮君の身体に既にゲツジンの血が付いていた。
二人で山本さん達の方に合流する為に走った。
今宮君が、山を見ながら叫んだ。
「何十人も居る。まだまだ増えてますよ。気をつけて!」
僕の直ぐ側を矢が飛んでいくのが分かった。
今宮君は一人で山に向かおうとしていたが、山本さんが止めた。
「今宮君!多すぎる一人じゃ無理だ!」
それでも今宮君が、走っていった為に山本さんも行こうとしたら樋口さんがそれを止めた。
「下から援護するしかないでしょう!あなたが言っても無駄よ!」
僕達はそれぞれ散らばり隠れる所を見つけて下から矢を放った。
下から見ててもゲツジンの数が増えてるのが分かった。
こと美ちゃんも含めて皆が矢を放ち続けた。
矢の下手な三川君には山本さんが、置いてある矢を皆の所に補給しろと言った。
三川君は、よろけながら走ったが敵の矢が近くに刺さるとその度に座り込んでほとんど補給が出来なかった。
その代わりにこと美ちゃんが走って皆の所に矢を補給し始めた。
「こと美ちゃん気をつけろ!三川!塹壕に隠れて双眼鏡で敵の様子を見て知らせろ!」
山本さんが、三川君にそう指示した。
三川君はやっとの事で双眼鏡を見つけると沢山居まーす!と報告して来た。
「そんな事は分かってるわよ!具体的にもっときちん報告して!」
樋口さんが怒鳴る。