コンビニ砦の戦い(仮題)

目が覚めると揺れていた。


車の中に寝かされてるようだった。


「起きましたね。あれだけの戦いをしたんだからそりゃ疲れますよ。


それに、かなりの傷を負ってましたからね。

もう少ししたら街に着きますから寝てて下さい。」


若い男の声だった。


僕は何とか起き上がると山本さんや井上ちゃん木本さんの容態を聞いた。



「三人の重傷者ですね。大丈夫ですよ。他の方も無事です。」


今宮君や中井サクラの事も聞くと運転していた男は声を潜めて言った。


「私、中井サクラの兄の中井俊男です。サクラや今宮さんにはあの街は良い街では有りません。

残念ですけど。今の私にはどうしようもありません。」


そう答えた。


一体どういう意味だと考えてるとまた強烈な眠気が来て寝てしまった。


どうやら傷の手当てをされた時に麻酔のような物を射たれたようだと眠りに落ちながら思った。


後で分かるのだが、彼らはあの車が通れなかった道を人海戦術で何とか通れるようにして、来たらしい。


しかし、ゲツジンはほとんど我々が先に倒していたために全くの無傷で帰ったようだ。


後々色々な事が分かってくるとは今度は夢も見ずに寝てる僕には思いもよらなかった事だ。







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