コンビニ砦の戦い(仮題)
男女七人
僕は、薄暗いコンビニで座り込んで煙草を吸っていた。
今年で三十才になった。気持ち的にやっと大人になれた気がした。
誕生日もこのコンビニに入っていて誰からも祝福されなかった。
いや、いつも行くレンタルDVD店から誕生日おめでとうメールが来て一本無料との報せが入っていた。
少しだけ嬉しかったが、絵文字キラキラのそのメールを見ていると悲しくなった。
しかし、今の状況を考えると平和だったなあとあの時を懐かしく思う。
地べたに座っている者も入れば寝ている者もいた。
皆疲れていた。
閃光が街を破壊したのは三日前の事だった。
一体何が起こっているのか分からず僕は店を出てそれを呆然と眺めていた。