コンビニ砦の戦い(仮題)
僕達は何とか無事にやり遂げる事が出来たが、三人の身元がばれないか少し心配だった。
それを言うと樋口さんは笑いながら言った。
「大丈夫よ。それにバレたらしらを切るわよ。
それより、内田君、面接の時とかに反抗的な態度をとってない。
それはやめた方が良いわよ。」
「樋口さん、山本さんになんて伝えたの?」
こと美ちゃんが聞いたが樋口さんは笑って誤魔化した。
「大人だわ~。」
井上ちゃんが、からかうが樋口さんはとにかく戻って貰わないとねと言った。
「私は明日にでも三川君に会いに行こうと思います。外の世界の事を私達より少しは知ってるかも知れないですからね。
ダメ元で行こうと思います。」
木本さんがそう言うので僕も三川君に会ってみようと思った。
そして中井サクラさんの事情を皆に話した。
「今宮君と同じなんだね。だけどそれがあったから助かってだけどそのせいで差別されて……」
こと美ちゃんが悲しそうな顔をする。
僕もやり場のない怒りを感じていた。
ここに居れば前に比べれば良い生活が出来るかも知れないが、ここの体制には疑問が多かった。
次の日三川君が働いてるという工場に出掛けた。
昼休みの少し前に行き事務員のおばさんに三川君に会いたいんですけどと伝えると十二時過ぎに三川君が僕達が待つ部屋に来た。