コンビニ砦の戦い(仮題)
山本さんが言うと樋口さんがそれに噛みついた。
「どうしてよ。あんたね前に来た時は上まで登って見てなかったでしょう?」
山本さんが頭をかきながら謝っている。
この二人の主導権は樋口さんに完全にあるようだ。
山本さんはマイケルコルレオーネに狙われたマフィアのように冷や汗をかいている。
「いや、だってそのこの先をとか考えなかったし登っててもしさあ……」
「言い訳は良いの。先はどういう状況なのよ。」
「先は見える範囲は、道が有るけどカーブになってるしいつ道が無くなっててもおかしくないです。」
山本さんは、とうとう敬語になっていた。思わず笑いそうになるのを堪えた。
「ふーん。それならここを四人で何とかスクーター上げても無駄って事もあるし、この小山が崩れたら私達終わりね。
それなら置いていこう。」