コンビニ砦の戦い(仮題)

「渡辺さんに決めて欲しい人だけ決めて貰おうかと思ったけど、そうすると一人だけ或いは数人が勝手にするとそういうの意味が無くなるし争いのもとになるからねえ。」


樋口さんが少し悲しげにそう言った。



「まあ、皆良識があるはずだからそこをわしが決めてたのも悪いな。
うんうん昔から食い意地だけは張っててな。すまんな。」



渡辺さんが笑い何とか場をおさめた。



僕は後ろめたい気分とこちらが勝った気分とが入り交じりなんとも言えなかった。


井上ちゃんは更に突っ込んだ事を言った。



「皆家族とか親戚とかいるんでしょ?その安否とか気にならないの?わざとそれには触れないわけなの?」



これには一瞬にして空気が重くなった。



「触れない訳ではないよ。今はそれを考えるより自分達がどうやって生き残るかだよ。」



山本さんが声が声を荒げたが井上ちゃんも負けてなかった。

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