コンビニ砦の戦い(仮題)
「攻撃をしたのは誰なの?何故帰ったの?」
樋口さんの口調にやや苛立ちが混じっていた。
「分かんないです。本隊とか上の連中はとかで表現してましたからね。」
「すまんな。今宮君、俺達は知らない事ばかりなんだよ。それで君はその連中とどう過ごして君は一体何者なんだ?」
今度は山本さんが穏やかな口調で聞いた。
樋口さんの焦りが分かったからだろう。山本さんが助け船を出すような形になった。
今までの内容では情報が錯綜し過ぎていて分かりにくかった。
我々は焦っていたしこういう状況で人から情報を聞き出すのは難しい事だったのかも知れない。
「どう過ごしたかですか?普通にですね。人間と変わらないですよ。ただ、彼らは人間の身体に乗っ取るんですよ。
それも若くて運動能力の高い人間にです。
何故かは分からないけど、若くて運動能力の高い人間に乗り移った方が彼らが更に運動能力を上げるのに怪我とか少ないのかも知れません。
僕も乗り移られて運動能力だけは上げられて途中で逃げ出したようです。」