図書室で愛をささやく

暇

司書室から出て指定席に歩み寄りながら、思わず顔をしかめてしまったのは許して欲しい。


篠宮雪斗が図書室にやってくるようになって一週間が経とうとしている。


はっきり言って邪魔だ。


私が何をしていても、ひたすら話しかけてきて、無視すると手を出す。


読書中なら本を奪われたり、勉強中ならシャーペンを取られる。


とてつもなく邪魔。


いい加減にしてくれと先週の土曜日言ったところ、


「あんま文句言ってっとキスするよ。」


なんて嫌な脅しをされたもので、赤面した。


ホントにやることなすこと恥ずかしい。


おかげさまで文句の一つ言えなくなった。