おじいちゃんなんて大ッ嫌い!!!
リンはクスッと笑って

背を向けて帰っていった

「………またね」

彼の背中が見えなくなるまで見送った

「ただいまー!」

「おぉ、ナギ」

おじいちゃんはリビングにいた

「今日はありがとうね」

「あぁ…。あのな、ナギに渡したいもの
がある」

おじいちゃんは小さな箱をテーブルに置いた

「なにこれ?」

私は渋々開けた

中にはキラキラと輝いている指輪があった

「これは…?」

あまりの美しさに見惚れてしまう

「この指輪は里菜子、渚桜のおばあちゃん
の形見なんじゃよ」

「おばあちゃんの…?」

おばあちゃんは私が生まれる前に死んじゃって

顔はお仏壇にある写真しか見たことない

「あぁ、お前が持っていなさい
もし、ワシが死んだらワシのつけてる
指輪を渚桜の大切な人にあげなさい」

「…………わかった」

こんなに真剣なおじいちゃんを見たのは

何年ぶりだろうか

「てか、なんで今?」

「なんとなくじゃ」

「…?ねぇねぇ!おじいちゃんと
おばあちゃんの若い頃の写真見せて!」

「はぁ?なぜ「み、せ、て!!」

「………わかった」
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