エージェント Ⅱ
あたしは言われた通りに、ソファーに座る。
「君、マジな話、人に逆らうとか、全くしないでしょ」
「え?」
「どうせ訳もわからずセーヤにここに連れて来られたって感じかな。セーヤも何も言ってないんだろ?」
「言ったで!エージェントの総長って。助けてやるって!」
「それだけでわかるのは、よっぽど頭のキレる奴しかいないって…」
なんだろう。
この2人の雰囲気は。
この2人が、何をもってあたしをここに連れてきたのかわからない。
「ここはエージェントの溜まり場で、俺は副総長やってるトラジ。んで、こいつは聞いてるとおりに総長のセーヤ」
「はぁ…」
「エージェント、知ってる?」
「聞いたこと…あります。西で大きなチームだと」