エージェント Ⅱ
「戸田さんって言うんですね…。昨日はありがとうございました…」
「トワでいいわよ。苗字で呼ばれるの好きじゃないし」
「あ、はい…」
トワさんに促され、ソファーに座る。
星矢さんは一つあるベッドに寝転んでいた。
「まあ、聞きたいことはたくさんあると思うけど、まず何が聞きたい?」
「えっ…」
「聞きたいこと、ない?」
「あの……シンヤは、どうなったんですか…」
「あの男は、まあ、色々悪事働いてたからトラブルメーカーごと、あの後来た警察にお世話になってるかな」
「悪事…」
「知らなかった?」
「……全く知らないは、嘘になります」
「そう。君も、被害者なんだね」
憐むように、その目はあたしに向けられる。
あたしも、被害者なのか…。