エージェント Ⅱ
「どんな内容かは知らないけど、美園ちゃんは段々と、セーヤを信じられない、どうしていいかわからないってなってたと思う」
「…はい」
「セーヤの狙いは、美園ちゃんの"西での居場所"を無くすこと。それさえ無くせば美園ちゃんがまた弱るのはわかってた」
「………」
「弱った美園ちゃんへの止めは、トラブルメーカーの総長さんからのメール」
「え、」
「メール届いたやろ?」
「はい…」
「あれは、偽メールなんだ」
そう言ってトラジさんはテツマさんを見る。
テツマさんはあたしにパソコンの画面を見せる。
「このメール、俺が送った」
《お前の居場所は、俺の所だろう》
「不在電話も、今までの音声とかを使わせてもらった。
あんたがこっちにきてから2日目以降のメールや電話は、全部偽物」