エージェント Ⅱ
あたしと、星矢さんが同じ部屋?
男の人と、同じ部屋…?
「他にも部屋あるやろ…」
「客間はあるけど、その子は客じゃない。これから“一緒に住む”んやろ」
「だからって…。美園ちゃんも嫌やろ?」
「えっと、」
あたしは泊めてもらうのに、特に意見することもできないし…。
むしろ星矢さんが迷惑…だよね。
「もう決まってるんやから、はよ風呂入って寝な。明日仕事やろ」
リビングから出ていくように手を払う星子さん。
星矢さんはそれに呆れたような表情をして、諦めたようにリビングをでる。
「オカン、相当気に入ったみたいやな」
「え、」
「初対面の奴にガン飛ばしてなかったし、名前呼ばれるとか珍しいんやで」
「そうなんですか…」
そういうようには見えなかったんだけど…。