エージェント Ⅱ
「…組の会合…?」
「宮前組のな!これでも俺、組長の息子やし、面倒やけどしゃーないやろ」
「宮前組?」
「ん?知らんのか? 西の赤羽に東の本城。裏の世界におる奴やったら聞いたことあるやろ」
「それは…あるけどっ!」
西はよくわからないけれど、あの人達が何度も"本城"の名前を出していたから、本城組は少しわかる。
「宮前組っつーのは、赤羽組傘下で一番大きい組やで」
「…………」
命を狙われる。
昨日は大袈裟だと思っていたけど、本当に本当のことだったんだ。
それならこの家に入るまでのセキュリティの多さに頷けてしまう…。
頭を抱えてしまった。
あたしはとんでもないところに来てしまったみたいだ。
やばい。
死ぬ。