エージェント Ⅱ
執事さんは星矢さんの部屋からダイニングへと案内してくれた。
リビングとダイニングは繋がっており、ダイニングの奥にキッチンスペースがあり、どうやら執事さん達が作っているみたいだ。
大きなダイニングテーブルにはすでに星子さんが座っていた。
白いフレアシャツにヒョウ柄のタイトなロングスカートという、あたしにはできなさそうなファッションだ。
「あの、おはようございます」
「美園ちゃん、おはよう。昨日はセーヤに手を出されんやった?」
「いえ、そんなことはっ…」
「あらまあ。でも、気ぃつけや、男は簡単にオオカミになるんやで」
「いや、その…」
「避妊はちゃんとするんやで」
「…………」
この人、自分の息子をなんだと思っているんだろう。
朝からタジタジすぎる。