エージェント Ⅱ




星子さんに連れられてやって来たのは大きな百貨店。

星子さんは店を回るたびにカードを出して、即お買い上げ。


しかもあたしの趣味とか関係なく、買っていく…。



「顔いいんやから、どんな柄でも似合うよなぁ〜」



買ってもらっているので文句は言えなかったけれど、ド派手な色の服を選んでいたので、せめて洋服だけはと、そこだけは頑なに譲らなかった。

下着だけは完全に星子さん趣味だったけどっ…。




「すいません…お金出してもらって…」

「何言うとるん。全部セーヤの金やから、ウチはなんもしてないで」

「えぇ」

「ほかに欲しいものあったら、あの子に頼みなさい。自分にはあまり金を使わん子やから、金のことも心配はいらんから」



セーヤさん、すいません。

たぶん、ものすごい額を見てしまったので、先に謝ります…。




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