エージェント Ⅱ
幹部室へ行くと、昨日と同じ位置にトラジさんが座っていた。
「美園ちゃん、こんにちは。昨日はよく寝れた?セーヤには襲われてない?」
「こんにちはっ…!襲われてないですっ」
「トラジのアホ。俺がそないな簡単に女の子に手出すわけないやろ」
「その頬を叩かれた痕はセーヤのお母さんか美園ちゃんかなと思って」
「違うわっ!」
「じゃあ、“ミツキさん”か」
「トラジ聞いてくれっ!」
星矢さんはトラジさんに泣きつくように話し始める。
さっきまでの人とは大違いなように。
「最初はアッパーされそうなってん!でもあんまり動いちゃあかんからって思いっきり叩かれたんやで!?どない思う!?」
「いやセーヤ。いつもそんな感じだから」
あの、あたしはどうすればいいんだろう…。