エージェント Ⅱ
2
その後、星子さんは希子さんと一緒に雨の中、外へランチに出かけた。
「星矢さんは行かなくてよかったんですか?」
「オカンいるからな。女同士の会話とかもあるやろしなあ」
「じゃあ、今から星矢さん、お仕事行くんですか…?」
「何?行って欲しいん?」
「いえ、そんなわけじゃっ…」
「ジョーダン」
そう言って星矢さんは3階の部屋へと戻っていく。
あたしも、リビングにいても何もすることがないので、星矢さんの後ろをついていく。
「美園ちゃんってさぁ、考えてること顔に出やすいんやな」
「え…」
部屋に戻るなり、星矢さんにそう言われた。
「そ、そうですか?」
「あの希子さんにもバレバレって、かなり相当やで」
否定はできない…。