素直になれたら
第一章 本命チョコはあっけなく…

 恋して知った… 
 好きな人の前だと素直になれないって事に…。 
 
 ー高校1年ー
   冬

 「ねぇ、架純!今年のバレンタイン誰かにあげるの?」「もちろん!」「えっ!誰誰?」「えっ、?友梨とかに」「それはーありがとっ♡って。ちがう!すきな人にって事ー!」「えっ、本命?」「うん。架純気になってる人いるじゃん」「…でもあんま喋ったことないし」「確かに。あの人クールだもんねーあんま人との関わりわたないしね」「…」「架純のタイプと真逆だよね」「別に好きって訳じゃないし」「でも気になってるんでしょ?」「うん…」「じゃあ、渡すべき」

渡す勇気なんてないよ。
しかも渡しても「いらね」とか言いそう。
その前に好きなの?私…北島くんの事。

「友梨は渡すの?」「もちろん」「そっか!がんばってね」「え?架純結局渡さないの?」「うん、私はいーや」「えー!」「ごめんねっ、でも一緒に作ろ!」「うん、じゃあ放課後チョコ作ろ!」「うん!」

ー授業中ー
私と北島くんと席は隣。
話す機会なんて作ろうと思えば作れる。
でも、話す言葉が見つからない。

 そんな事を思ってるとー…

 「あっ…」シャーペンを落としてしまった。
あわててとろうとした時ー…
「はい」北島くんが取ってくれた。
「ありがとっ〃」

 ドキドキドキー…

 今やっと認めれた。
 私…本当に北島くんの事好きなんだ。

 ー放課後ー

 「架純ー行こー!」「うん!」

 ー家ー
 「そいえば架純は何作るの?」「バナナチョコカップケーキ♪」「おいしそう!」「でしょ!友梨わ?」「私はー、ブラウニー」「いーね!」
「やっぱ渡せば?」「えっ?」「北島くんに」「でも…」「素直にすきって言ってみなよ?」「…うん。そだね。渡してみる」
「うん!私応援してる」「うん、ありがとう。友梨」

 素直にならないとね。

 ーバレンタインdayー

「架純!頑張ってね!じゃ、明日!」「うん!バイバーイ!」

 北島くんか教室から出ようとしていた

 「あ、あの!」「…?。何」「これ!受け取ってくれるかな?…私北嶋くんが好きなの」「……」「…っ」

 なっ、何この沈黙。
 何か言ってよ。ねぇ…

 「ばっかじゃねーの」「…」えっ…?

 今………何て?

 「俺にとってはただの迷惑」「…っ」「俺、お前に興味ねーから」「…そう。」
 ヒドイ、そんな言い方しなくてもいいじゃん。
ヒドいよ…。
「グスッ…っ」

   着信:友梨
  [どうだった?]

着信:架純
  [ダメだった。]

   着信:友梨
  [そっか…明日ゆっくり話そ!]

 「はぁ…」

 私……。メッチャ落ち込んでるし。

 ー次の日ー
 (屋上)
 「架純ーーおはよー!」「おはよ!」「それで昨日の事だけど」「アハハッ、何かーメッチャ迷惑そうだった。」「えっ?」「バカじゃネーの?って言われたし…それに私の事興味ないみたい」「そ!!そんな言い方したの?信じらんない!!あいつ」「何か小さなトラウマになりそう」
「でもさ?プラス思考に考えたら、北嶋くんの事好きなままずっと北嶋くんの事考えてるより早くも北嶋くんの気持ちわかって良かったと思わない?」「確かに!」
「あんな奴もー忘れな!」「はい!もー忘れました」「アハハハハッ!」

 ありがとう、友梨。

 北嶋くんはあんなキツい事言って何も思わないのかな?
 言い過ぎたとか、思わないのかな?
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