楓先輩大好きです!!!!!!
圭太と私はしばらくそのままでいた。
幼なじみに抱きしめられている私はなにもする事ができない。
そのとき圭太が口を開いた。
「……みずきは……楓先輩が……好きなんだよな…」
ドキ。
いきなり圭太が聞いてきた事にとてもドキドキする。
圭太の顔が見えないから表情はわからないけど、声はとても切なそうで……
「え…………う、うん……」
答えが曖昧になってしまった。
圭太は私を抱きしめる腕に力をいれた。
「…みずき、俺、みずきのことずっとずっと好きだった。楓先輩より俺を選んでくれないか?」
意外な告白だった。
圭太が私のことこんなに想ってくれていたなんて……
一個も気づかなかった。
圭太ごめん……
私、ずっとずっと…
楓先輩に夢中だったんだ。
「……圭…「み、みずき!返事はまた後で!」
圭太は私の言葉を遮り、
バッ
と、勢いよく私から離れた。
いきなりの圭太の行動に首を傾げると圭太が私の後ろに向かって叫んだ。
「て、てめーら!!!!見てんな!!!!!!」
え?
てめーらって……
振り向くと、後ろにクラスの男子が半分ぐらいいた。
え?
み!見られてた!!??????
「圭太やるぅ~」
「ひゅーーーーー!幼なじみからの……」
男子が冷やかしてくる。
てか、それ誤解です。
「いや、それ誤…「さっそく報告だ!!!!!!」」
「いや、ちょ、ちょっと待て!」
そう言って男子と圭太は屋上から去っていった。
私がポカンとしてその光景をみていた。
圭太と楓先輩……
私が好きなのは……
────────…だ。