楓先輩大好きです!!!!!!

 先輩が足を引きずって近づいてくる。


 私はその場に倒れてしまった。
 

 動きたいのに……


 動けない!!    
 

 そんな私に先輩が近づいてくる。


 そして……

  
 あと少しで重なる唇──…。


 


 「うぎゃあ!!!!!!」


 私は訳の分からない夢を見てしまって飛び起きた。


 夢で良かった。


 私は起き上がり、汗だくになってしまったパジャマを脱ぎ捨てジャージをきた。


 昨日脱ぎ捨てた物を着たので少し汗臭い気もする。


 ジャージを着てベッドの上に寝っ転がるとお尻のポケットのなかでグシャッと言う音が聞こえた。


 私はポケットから中に入っていた紙を取り出した。


 紙を入れた覚えがないので、しばらく思い出していた。


 そして昨日の忘れたい出来事を思い出してしまった。


 はぁ…


 ため息をつき、紙を開いた。


 そこには先輩の携帯番号とメアドが書いてあり、先輩の字とは思えないほどの綺麗な字で

 《メールして。楓》


 と書いてあった。


 でも……メールなんて出来ない。


 むしろ会うことすらできるかわからないのに……。


 あんなことされてメールできる人なんていないよ。

  
 そう、心で呟いてもう一度ベッドに倒れ込んだ。

 
 楓先輩にあったらどういう反応すればいんだろ。


 私はそっと目を閉じた。





 
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