【完】 Squall ~いくつもの恋をして~
課長は、桐谷さんがkennyだと気づいていた。
それはいつから何だろう。
子どもの頃のアルバムを見せあった?
まさかそんな女の子ちっくな事を恋人でもない限りしないだろう。
「いつ気づいたんですか?」
優しい瞳に問いかければ
「俺の中ではバラバラのピースだった」
その言葉に私と桐谷さんは頷いた。
「kennyだったらどうする?って聞いた後かな」
人差し指でメガネを少し上にあげながら
「確かめる為にいろいろ話してきたよな?」
「あぁ」
それは、私の記憶にもしっかり残っている。
「こいつが、浅木ってワシントンに住んでたことあるかな。そう聞いてきて確信だな」
それから、いろんな事を1人ほくそ笑みながら質問したらしい。
あくまでも、桐谷さんからの私への質問には知らないと答えながら。