【完】 Squall  ~いくつもの恋をして~



いったい何人が異動になるんだろう。


4月と10月の異動も毎度のこと。


無関係だったことが我が身にやってきた。


考えたところで上層部で決められた内容を部署へ異動もしていない私達がしるわけもなく


わかっているのは、間違いなく企画部へと配属が移る事だけだ。


もう一度隣から大きなため息が聞こえたあと


みやちはモニターを見つめタイピングを始めたから開き直ったのかもしれない。


私も、内示の書かれた紙を引き出しにしまうとモニターを見つめ今日の業務を開始した。




異動まで1カ月もない。


引き継ぎの為の資料も作らなければならない。


頭の中を忙しく駆け巡る自分の予定でモニターに入力された文字は


まったくもって意味不明。


慌ててdelete keyを押し何事もなかったように消し去った。





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