【完】 Squall ~いくつもの恋をして~
駅近の居酒屋へ足を運び
「死にゆくものへ」
「献杯」
淋しい飲みだ。
だけど、みやちと一緒ならまぁどうにかなりそうな気もする。
もう一度言うがずば抜けた才能を見たことはないが、そつなくこなす男だ。
大雑把な私と対照的に几帳面に仕事を完成させていく。
「あさりのその大胆さが俺は欲しい」
「みやちの几帳面さもあたしは欲しいよ」
「俺はお前をお前は俺を欲しいわけじゃないってとこがウケるよな」
思わずビールを吹き出しそうになった。