【完】 Squall ~いくつもの恋をして~
あれこれ会社での様子を話し、kennyの話しも伝えた。
Kennyの話しをすると浮かぶのは課長の顔。
はぁ…と溜息をつけば
どうした?なんて心配そうなママ。
「ボストンに帰りたいなって思って」
「ボストンには誰もいないわよ」
「日本よりいるよ。友だちがいるもん」
そんな私を見て
「ごめんね」
謝るママに申し訳なくなった。
「あ…日本も結構楽しくやってるよ。会社の人たちも優しい。
それに課長はボストンから来たの。今はkennyもいるし彼女のSalaさんもいる。それからね…みやちっていういいやつがいてくれるの」
「みやちくんね」
ママは私から聞く話を思い出したようで小さく笑った。
辛い事は話さない。
楽しい話しをたくさんして安心してもらわなきゃ。
だから課長の事は思い出さないようにして過ごす努力をした。