【完】 Squall ~いくつもの恋をして~
大学へ入学と同時に私は1人ケンブリッジでの生活を始めた。
いろんな国の友人が出来、日本からの留学生もいた。
親友たちと勉強に追われながらも楽しいキャンパスライフを過ごし
社会へ出るという夢が膨らんだ。
就職活動も日本で働くというのはまったく考えなかった。
情報交換しながらいくつもの企業をまわり
運よく希望の企業に就職が決まった。
女性にも多くのチャンスがあり活躍の場があること
自分が活躍できるとは思っていなくてもその機会ぐらいは欲しい。
だけど転勤だらけの生活をしてきた私は希望業界の中でも転勤のリスクの低いところを探した。
新しい未来へのスタートに東ボストンにしようか
懐かしいイタリアを思い出させるノースエンドにしようかと
アパート探しにワクワクしていた私に告げられた配属先はなぜか日本。
ボストンではなく日本。
日本は母国だ。
それなのに不安感が大きかったのを覚えている。