【完】 Squall ~いくつもの恋をして~
今度はSalaさんと来よう。
零れた涙を手の甲で拭きとり
みやちに報告の電話をいれた。
出来るだけ元気な声でホテルの部屋はいいとか
食事がなくて空腹だとか、kennyの電話に出たことも
Salaさんが言い合いは英語だったとか
どうでもいい話を伝えて笑った。
みやちの携帯にも課長とkennyからの着信が続いたようで
これで俺も課長以外の電話に出れるなって笑ったあとで
あさりと話したらもう鳴らないかって1人爆笑してた。
時々泣き声になる私に思いっきり泣けばいいとも
気づかないふりもしない。
「男は嬉し涙しか流さないもんだ」
「いや、ベッドの上では思いきり鳴かせたい」
「俺、柱の角に小指ぶつけて痛いって足あげた先でもう一度ぶつけてWの悲劇にあった中でも泣かなかったんだぜ。ワイルドだろ?」
「奥歯は虫歯ないんだろ?しっかり歯を食いしばれ」
「あさり、お前はかっこいい。俺はそれを知ってる」
そんな風にいつものみやちらしい言葉を掛けてくれた。