【完】 Squall ~いくつもの恋をして~
左手はがっちりと背中をホールドし
右手で私の後頭部を撫で
「どんだけ心配したと思ってるんだ」
言葉は強いのに言ってる声は弱々しくて
「課長?」
見上げれば泣きそうな顔。
「課長って言ったらここでキスするぞ」
「いや、でも、ほらあの…」
何をどう説明したらいいのか思いつかず
あたふたとしている間に課長の唇は私の唇を捉えた。
両手で課長の胸を押して離れようともがくけど
そんなことを容赦する男じゃない。