【完】 Squall ~いくつもの恋をして~
もう大丈夫だと安心したのか
やっと解放されたときにはまたもや肩で息をする私。
だけどその時、傷口は再び開き痛んだ。
血の代わりに流れだしているのは涙。
勢いよく流れ出しその痛みに顔が歪む。
「理沙は俺が信じられないのか?」
両方の手のひらが私の頬をおさえられ
課長の顔を見つめるしかない。
「信じてましたよ。あの時までは」
震えた声で言った瞬間、2人の会話が耳の中でリフレイン
この強い雨がSQUALLであってほしい。
また突き抜けるような青空の中を前を向いて歩きだしたい。
雨のない場所へ…。