【完】 Squall ~いくつもの恋をして~
部長に頭を下げ会議室を出ると第2のフロアに戻った。
すぐにデスクを見たけれど課長の姿はない。
ミーティングだろうか…。
自分のデスクに戻るとここに異動になったときのように
大きな溜息と
「なんてこと…信じられない」
何度も呟く私に
「どうした」
みやちが顔をのぞきこんできた。
「ボストンに異動が決まった」
みやちの動きが瞬間で止まり
「どうすんだ」「どうしよう」
2人でそんな言葉ばかり吐き続ける。
「おめでとうって言っていいんだよな」
「たぶん」
「おめでとう」
「ありがとう。でもみやち…あたし泣きそう」
「俺も泣きそうだ」