【完】 Squall  ~いくつもの恋をして~


「不思議なんだよな」


課長のその言葉に私とみやちの視線は課長へ向いて


「みやちは理沙をかっこいいと表現するだろ?俺はいつもそれがわからない」


「ちょっと…それもどうなの?」


私が笑いながら膨れれば


自分にとっては何をしていても可愛い女でしかないって事を語りはじめ


一生懸命なところも、人をひきつける眼差しも

笑顔も空気を読みながらも意志を伝える事も、表情豊なところも、

素直なところも物事を受入れる努力をする姿もすべてが可愛い。

そしてオフの日の理沙は俺の愛する優しく美しい女でしかないと当然のように言い放った。



本人はいたって真面目に話しているのだけれど


私は真っ赤になるしみやちは笑いを堪えるのが大変みたいで


「受け取り方の差だな」


ビールを口にしたみやちが優しい顔で呟き


「俺の前と風健の前じゃあさりの見せる顔も違うだろうしな」


「それは当然だな」


みやちは課長をのせるのが巧くなったと思う。





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