【完】 Squall ~いくつもの恋をして~
だけど、課長は上司だ。
「嬉しいですけど上司なんです」
「俺を24時間仕事させる気?」
「え?」
「俺も会社を出たら仕事なんて忘れたいよ」
本気で嫌がっている顔が可笑しくて
「よろしくお願いします」
「英語での会話も頼む」
右手が差し出され、私もその手を掴んで握手を交わした。
これは英語で話す安心感だけじゃない。
英語もまた話さないと忘れていってしまいそうな不安感がある。